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ep5: better

  • 執筆者の写真: 関根 優実
    関根 優実
  • 2022年9月15日
  • 読了時間: 3分

更新日:2023年6月22日

Beyond Mandara

曼荼羅 -Who am I?- 11のモチーフが持つ物語。



先月完成した曼荼羅-Who am I?-は刺繍の作品。自分の為にお守りのようなものを作りたくて手を動かした。日々何を大事に思って何を活力にしているのか考え、私が幸せになるものを糸で描いた。面白いのは動くたびに新しい表情を見せるところ。生活に馴染む一枚に毎日元気をもらっている。


私の特徴の一つに、作ったものがすぐ「過去」になるというのがある。飽き性で、完成したものに興味が持てないのだ。どんどん先に進みたくなってしまうけれど、なんだかこれは勿体無いと思った。同時に寂しさも感じた。そこで、完成して終わりではなく新たなアプローチをし作品を存分に楽しみたいと思い「Beyond Mandara」を開催するに至った。9/7〜27の奇数日に曼荼羅に描いた11のモチーフを題材に書く「Beyond Mandara」投稿は夜の6時。


EP.5 海


運転をするようになって海に出かけることが多くなりました。周りは既に持っていて泣く泣く一人で行った免許合宿、海に出かけるイメージだけを頼りに頑張っていたのを覚えています。子どもの頃は海が怖くて、断然緑に囲まれていた方が好きだと思っていました。広大で漠然とした空間に怯えていたのだと思います。けどいつからか海を求めるようになって、今では自分のパワースポットになりました。手も足も出ない壮大な自然に身を置いているとき、私は本当の意味で休むことができるのだと思う。休憩が苦手だから、海の力を借りて生きているのです。実際に足を運べないときなんかは海が舞台の映画を観たりもします。それだけでもかなり、心が穏やかになるんです。



曼荼羅に海を入れることは何世紀も前から決まっていましたが、なかなか決まらなかったのが糸の色です。

朝食前にホテルから出て一人海に歩いて行き、いろんな考え事をしたことや、真夏の太陽が照りつける中友達と砂浜を歩いて話をしたことや、本当はオレンジなのに海の上の空だけ妙にピンクがかった神秘的な時間のことや、暗くなって視覚の情報が減りさらに大きくはっきりと聞こえる波の音のことなど全てがかけがえのない時間で、どうしても時間帯を選べず朝海も昼海も夕、夜海も全部欲張って描いてしまいました。


自分のパワースポットを見つけた人は、どこか心にゆとりがあるような気がします。小さい頃から私は学校と家以外のコミュニティーにたくさん恵まれていました。そのおかげで学校で生きづらさを感じても、自分の世界はここだけじゃないと思うことができました。大人になっても仕事と家以外の自分の場所や時間を、諦めずに見つけて行きたいと思います。みなさんにもパワースポットが増えていきますように。




Thank you for reading.

▶︎次回は9/17 土曜日 ep6: ラクダ

2022/09/15 18:00

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