他のすべては一種の待機

関根優実
2020年5月1日
読了時間: 2分

更新日：2023年6月23日

四月の第二週末、展示の延期を決め第三週には所謂お家自粛生活が始まった。正直言って最高に楽しんでいる。自粛とは言ってもなんだかんだやることが山済みで、ZOOMがパラダイスなのだ。普段フリーで活動してるからさほど変化を感じていないのだろう。しかし展示の延期は確かに大きいダメージだった。展示が延びると制作過程や予定などよりも”気持ち”のコントロールが難しい。毎朝目覚めてテーマについて考え話し作っていた日々を一旦止めて、再び制作に戻るのには精神力を鍛えられる。インスタレーションって難しいなぁと頭を抱えている。

自粛中私の趣味インテリアコーディネートの熱が爆発した。毎日家具の向きを変えたり戻したり、買ったり、塗り直したり。。四月は買い物が非常に多かった。観葉植物のウィリーくん。ちょっと勇気を振り絞ったマーシャルスピーカー。（これは一つ前のデザインを探すのに苦労した）銀河の片隅で科学夜話　全卓樹　著。オリンパスのデジタルフィルムカメラ。many chocolate。フレイボディーオイル。などオンラインでものを買う恐怖がどんどん無くなっていく恐怖が芽生えてきた。

オンライン授業を受ける高校生の妹に手伝ってもらいながらタンスを青色に塗り替えた。そこで久々に絵の具を出してきて、片付けを億劫に思ったのがことの始まりだ。私は一昨年ごろから距離を取ってきた絵を描き始めた。始めは鉛筆でお次はバキバキのクレヨン、コンテ、絵の具と道具が頻りに変わる。乗ってきている証拠だ。紙のサイズも大きくなってついに気に入るものが描けた。家にあった木材で絵の額縁を作り、御近所に迷惑をかけた。ギコギコと恐ろしい音で公害だったかもしれない。この場を借りてお詫びしたい。